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井沢 元彦

逆説の日本史10 戦国覇王編: 天下布武と信長の謎 単行本 – 2002/10/16
作者は「比叡山焼き討ち」「一向一揆大虐殺」は宗教弾圧ではないと主張する。当時の宗教集団はそのまま軍事組織でもあり、軍事組織として覇者の地位を守るための軍事活動であるということです。その証拠に信長はその後も一向宗を含む仏教に対して迫害や禁令は一切出していない。キリシタン大名を容認し、自らもカトリックの宗教者と親交していた。現代の感覚でいうと政教分離。この時代にその感覚を持っていたとすると驚きです。宗教の力を無視できないために、自身の現人神化を目指した城が伏見城という主張である。面白い。信長は宗教を厚く信仰したりするのではなく、自己実現の手段・道具として認識していたとするとすごい人ですね。
信長は当時の常識から外れた人間と現代では思われている。常識外れは良い面と悪い面があると思いますが、先進的だったんだなあと思います。
そんなこともあり、残虐・自分勝手という現代の評価にかかわらず信長を題材にした文字・映像・マンガなどが非常に多いのでしょう。まさに作者が言う「破壊王」だったのかもしれません。でも本能寺で人間であることが証明され、人間の限界に達したのでしょう。
逆説の日本史10 戦国覇王編: 天下布武と信長の謎 単行本 – 2002/10/16
説明
「破壊王」信長がニッポンを変えた!
シリーズ220万部を突破した歴史ノンフィクションの第10巻。 本書では、織田信長に関する歴史学界の定説を覆します。 残虐で合理主義的な無神論者とされてきたが、実は政治方針を初めて世論に問うた、民主的で極めて寛容な政治家だったと論じ、新たなる「信長論」を構築します。 そして、「比叡山焼き討ち」「一向一揆大虐殺」は宗教弾圧ではない、安土城は政治理念を具現化した「神殿」だ、秀吉の「大阪城」「朝鮮出兵」は信長の構想、「生き神」となって天皇家を“消去”しようとした等、信長の虚像を論破し、日本史上最大の謎とされる本能寺の変の真相にも迫ります。 旧体制を徹底的に滅ぼし、新しい世界を生み出した「破壊王」信長は、構造改革の進まない日本のあるべき姿を照射し、日本人の生き方の指針となります。
井沢 元彦
昭和29年、名古屋市生まれ。早大法学部卒。TBS入社後、報道局放送記者時代『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞受賞。その後退社し執筆活動に専念。歴史推理・ノンフィクションに独自の世界を開拓
