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井沢 元彦

逆説の日本史6 中世神風編: 鎌倉仏教と元寇の謎 単行本 – 1998/6/5
元寇と言えば神風、神風と言えば特攻隊。これが日本の悲しい通念。元寇は運が良かったと言えば運が良いし、そりゃ普通台風来るでしょう。今の日本人だったら思うでしょう。
奇跡というか日本列島という離れ小島が幸運でした。モンゴルはヨーロッパまで遠征したりして勝ちに勝ちまくってましたが世界最強=陸軍騎馬軍団でしたが海軍力はまた別のものでした。モンゴル大帝国の版図を見ても「はなれじま」はありません。すべて陸軍で征服したものです。ある意味必然なのかもしれません。現在のインドネシア方面にも進出を図りましたが失敗しています。日本侵略と同じように天候に負けてます。ジャワ島は最後まで抵抗しモンゴル大帝国を撃退しています。モンゴル側も海に弱点があることが分かったようで、その後は陸続き一辺倒に征服を続けていました。
著者が書いているのは上記のような事実があるのに、日本人は神風が吹いて神国日本を助けてくれたと思ってしまった勘違いです。それを後押しするような日蓮のような宗教人も出てきました。その感覚が何百年も日本人の意識の中に残ってしまったのでしょう。
第二次世界大戦(1900年代前半)での日本の振る舞いはまさにそれを反映している気がします。反映しているというかそれにすがるしかなかったというのが現実でしたか?著者は元寇の時もそうですが責任の所在が曖昧で大した防御体制も取っていなかったのに守り切れてしまったというところが、日本人の平和ボケの源であると考えているようです。
私ももうすぐ70になりますが人生で戦争を体験したことがないのでそれが当たり前のように思ってしまっています。まさに平和ボケだとは思います。個人のおじいさんにできることは自分から戦争を起こすような原因にならないように注意するだけですね。だめかな?
逆説の日本史6 中世神風編: 鎌倉仏教と元寇の謎 単行本 – 1998/6/5
説明
“平和ボケ国家”の源流「風神」信仰の謎に迫る!
太平洋戦争はいうまでもなく現代に至るまで、日本と日本人を呪縛し続けている「神風信仰」。元寇勝利という“奇蹟”は「神国」ニッポンに何をもたらし、何をうしなわせたのか!? 「蒙古」という当時の世界最強軍団の力を前に、日本は「神風」によりその実力以上の勝利を収めてしまう……。それまでにも「神の国」という概念はあった。 しかし、元寇の勝利体験により「神によって守られた世界で唯一の国」という特殊意識が日本に、日本人に決定づけられたのだ。この思想風土を解く鍵は、日蓮、親鸞らが起こした特殊な日本仏教にある。 元寇と鎌倉新仏教、そして鎌倉幕府滅亡の系譜を辿りながら、責任の所在が曖昧で、危機管理能力が欠落した“平和ボケ国家”現代日本の「虚妄のシステム」を暴き出す!
井沢 元彦
昭和29年、名古屋市生まれ。早大法学部卒。TBS入社後、報道局放送記者時代『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞受賞。その後退社し執筆活動に専念。歴史推理・ノンフィクションに独自の世界を開拓
