錦繡

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宮本 輝 

錦繍(きんしゅう) (新潮文庫) 文庫 – 1985/5/28

こんなことを言うと宮本輝のファンからは叱られるかもしれませんが、この年齢になると男女の愛にはあまり興味がなくなってしまいまし。愛し合う2人が見事幸せになるのではなく、うまくいかないジレンマが小説の形かと思いますが、それ自体に興味を持たないおじいさんはこういう本を読むべきではありませんでした。友人から進められて読みましたが、そう厚い本ではありませんでしたが、読むのに苦労しました。もう40年ほど若ければ興味を持って読めたかもしれませんが、今の私にはふさわしくない本だったと思います。
ここ三十年ぐらいは小説というものにあまり興味を持たない生きてきました。おそらくこれから死ぬまでも同じく興味を持たないで死ぬのではないでしょうか。

錦繍(きんしゅう) (新潮文庫) 文庫 – 1985/5/28

説明
私はあなたにまさにひと目惚れでした。

愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年を隔て再会した――。往復書簡がそれぞれの過去と思慕を炙り出す。恋愛小説の金字塔。

会って話したのでは伝えようもない心の傷。14通の手紙が、それを書き尽くした。

「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。

宮本 輝
1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。

広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。

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