考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話

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大城 道則 , 芝田 幸一郎 , 角道 亮介

考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話 (一般書) 単行本 – 2023/7/5

 本書は3人の考古学者がそれぞれ披露する発掘調査の裏話です。場所がエジプト・シリア、中国、ペルーの3か所です。内容は気安く読める裏話です。また考古学者にならなくてよかったと思えるような内容です。
 それぞれ面白いのですがエジプト・シリアでは若干グロすぎる話も多いかと思います。またパルミラ遺跡について興味が出ました。エジプト・シリアは人類の歴史の中でもかなり古めのほうの遺跡なので面白そうです。近くにはトルコの人類最古の遺跡(ギョベクリ・テペ)などもありますので一度行ってみたい場所です。
 中国のお話は中国の大学の学生寮のポロさ加減やそのトイレの恐るべき魔境感も語られています。中国のトイレ事情などにも詳しく触れられていますが、明らかに中国には行きたくないなと思いました。
 ペルーの話ではのんびりした強盗の話やお酒を飲んでの大暴れの話などがあり、ちょっとペルーも怖いなと思いました。でも非常に霊感の強い発掘調査の副隊長の話とか考古学者による政治的な葛藤とかペルーにはちょっと行きたいなと思いました。
 現在ではさまざまなところに日本人の考古学者が進出して世界中を掘ってることが分かりました。なんとなく考古学者は楽しそうですけど、いろいろと苦労があることがわかりました。この3人の考古学者の皆さんは私より若い人です。大学での就職事情など色々と大変なこともあると思います。考古学に力を入れることができるとすればその世の中は悪くない世の中だと思います。私もよくNHKの考古学に関係するような番組なども見ます。今から私が考古学者になることはないと思いますが遺跡などを見ると楽しい気持ちになります。遺跡好きのおじいさんなんですね、私は。楽しく読ませていただきました。

考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話 (一般書) 単行本 – 2023/7/5

説明
ロマンだけでは食べていけないが、ロマンのない考古学なんてつまらない! 墓石に閉じ込められたり、原因不明の病にかかったり、人骨と過ごしたり…… 発掘調査は命がけ!

前代未聞、考古学者たちのノンフィクションエッセイ!

【内容紹介】

●怖い目にあった話1
エジプト・シリアの発掘調査 大城道則

・パルミラ遺跡の三体のミイラ
・地下墓の人骨と二週間過ごす
・知らぬ間にカルロスと入れ替わっていた
・生贄のヒツジをさばく
・ヒツジの生肉と目玉と脳みそ
・一年越しで砂漠に届いたハム・ソーセージ詰め合わせ
・砂漠から地中海までカツオを買いに行く
・ホテルの部屋のトイレを詰まらせる
・飛行機の中でアヴェ・マリアが流れる
・30年ぶりの大嵐が砂漠にやって来た
・サハラ砂漠で遭難しかける

1日の発掘スケジュール エジプト・シリア編 

●怖い目にあった話2
中国の発掘調査 角道亮介
・墓の中に閉じこめられた話
・空を飛ぶものは飛行機以外、四本足のものはテーブル以外
・恐怖のトイレ事情

1日の発掘スケジュール 中国編

●怖い目にあった話3
ペルーの発掘調査 芝田幸一郎
・性欲こわい
・山村のお祭りであわや乱闘―酒とダンスと回し蹴り
・発掘で出会ったペルーの驚くべき食文化
・のんびり屋のヒッチハイク強盗―考古学者が遭遇する犯罪
・副隊長は魔女―でも憑りつかれ、お祓いされる
・発掘調査を始めるまでの手続き―慢心したら調査期間が半分に

・政治もこわい―考古学者の派閥と下剋上
・どろぼうの町で旋盤工を探せ
・遺跡が怖くなるとき

1日の発掘スケジュール ペルー編


大城道則
兵庫県生まれ。そもそも父が埋蔵金マニアであり、幼少期より山奥の発掘現場に連れられていたことをトークのネタにしている。1992年、関西大学文学部史学科地理学卒。1999年、同大学院文学研究科史学専攻博士課程後期課程中退。2001年、「古代エジプト文化の形成と拡散 ナイル世界と東地中海世界」で関西大学文学博士。英国バーミンガム大学大学院古代史・考古学科エジプト学専攻修了。駒澤大学文学部助教授、2007年准教授、2014年教授。

芝田幸一郎
1996年3月、駒澤大学文学部歴史学科考古学専攻卒業。学芸員資格取得。1998年3月。東京大学教養学部教養学科第二「中南米の文化と社会」分科(現ラテンアメリカ研究コース)卒業(学士入学)。2000年3月、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻文化人類学分野修士課程修了。2001年、ペルー文化庁プロフェッショナル考古学者国家登録。同年4月から2007年9月までペルー・カトリック教皇大学人文科学加盟研究員。2004年3月、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻文化人類学分野博士課程単位取得満期退学 。2004年4月、日本学術振興会 (山形大学人文学部)特別研究員PD。2007年4月、法政大学等非常勤講師。2011年「ペルー北部中央海岸ネペーニャ谷からみたアンデス形成期社会の競合モデル: 神殿、集う人々、旅する指導者」で博士号(学術、東京大学)取得。2012年4月、神戸市外国語大学外国語学部総合文化コース准教授。2016年4月より法政大学経済学部准教授。

角道亮介
1982年 大阪府に生まれる2005年 東京大学文学部歴史文化学科を卒業2012年 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学2013年 博士(文学)取得本書刊行時 日本学術振興会特別研究員(PD) 主要論文「西周時代晋国墓地の研究―晋国青銅器を中心として―」『中国考古学』7日本中国考古学会 2007年「西周青銅器銘文の広がり」『中国考古学』12日本中国考古学会 2012年「青銅器窖蔵からみた周原遺跡の性格」『中国渭河流域の西周遺跡2』同成社 2013年

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