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川村元気

理系に学ぶ。 単行本(ソフトカバー) – 2016/4/22
作者は著名な映画プロデューサーで小説家でもあります。文系人間と自称する作者が理系の錚々たるメンバーと短い対話をする本です。
日本では文系と理系と2種類の言い方をします。芸術系もあるか。大学を文系の学部だったか理系の学部だったかでまるで違う人種かのように扱います。
この本を読むともちろんそのような相違も明確になりますがどっちも同じ人間だということは当然のことながら確信できます。私も大学は文学部文学科日本文学専攻ですのでどっぷりつかった文系人間のはずです。ただ文系になったのは高校二年の秋から冬にかけての選択です。16歳から17歳でどちらかに決めたということです今から思い返せばどんな理由だったかは曖昧です。ある意味一時の気の迷いです。
一般的に言えば数学と理科が得意だったら理系、国語と社会が得意だったら文系みたいな分け方です。私は自称では理科と国語と社会が得意でした。苦手は英語。数学は普通、還暦を過ぎたおじいさんとなった私の見解では理系を選んだ方が面白いと思います。
得意か苦手かは別として好きな科目は生物と古文という変な高校生でした。あと当時交際していた女性が同じクラスで文系に進むということもかなり大きなファクターだったと今では思います。
ではどちらに進んだ方が幸せだったかというとそれはわかりません。仕事をするようになって事実に基づかない報告・推測に我慢ならなかったことも多かったです。雰囲気で「まこんな感じ」というのがあまり好きではなかったかもしれません。割とはっきりさせたい人だったかもしれません。
今は還暦を過ぎたおじいさんですのではっきりしてなくても全く気になりません。ハハハ。
面白い本です。
理系に学ぶ。 単行本(ソフトカバー) – 2016/4/22
説明
「文系はこれから何をしたらいいのか?」
この本は、理系コンプレックスを抱える文系男が、
2年間にわたり理系のトップランナーたちと対話し続け、
目から鱗を何枚も落としながら、視界を大きく開かせていった記録だ。
僕は2年間にわたり、理系人たちに訊ね続けた。
これから世界はどう変わるのか?
日本はどう変わるのか?
人間はどう変わるのか?
何が必要とされ、何が不必要になるのか?
その先に、どんな未来が待っているのか? (まえがきより)
『世界から猫が消えたなら』『億男』『仕事。』
の川村元気が言葉で読み解くこれからの理系脳。
以下の15人と、
サイエンスとテクノロジーがもたらす世界の変化と未来を語ります。
・養老孟司(解剖学者/作家/昆虫研究家)
・川上量生(カドカワ 代表取締役社長/ドワンゴ 代表取締役会長)
・佐藤雅彦(東京藝術大学大学院 映像研究科教授)
・宮本 茂(任天堂 専務取締役 クリエイティブフェロー)
・真鍋大度(メディアアーティスト)
・松尾 豊(東京大学大学院准教授 人工知能研究者)
・出雲 充(ユーグレナ 代表取締役社長)
・天野 篤(順天堂大学 心臓血管外科 教授)
・高橋智隆(ロボットクリエイター)
・西内 啓(統計家)
・舛田 淳(LINE 取締役 CSMO)
・中村勇吾(インターフェースデザイナー)
・若田光一(JAXA宇宙飛行士)
・村山 斉(理論物理学者)
・伊藤穰一(マサチューセッツ工科大学 メディアラボ所長)
川村元気
1979年生まれ。『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『君の名は。』 などの映画を製作。12年、初小説『世界から猫が消えたなら』を発表。140万部突破のベストセラーとなり、米国、フランス、ドイツ、中国、韓国などで出版される。小説2作目『億男』も映画化され、76万部突破のベストセラーとなった。2018年、初監督映画『DUALITY』がカンヌ国際映画祭短編コンペティション部門に選出された。