逆説の日本史8 中世混沌編/室町文化と一揆の謎

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井沢 元彦

逆説の日本史8 中世混沌編: 室町文化と一揆の謎 単行本 – 2000/11/10

 現代に残っている伝統芸能とすると室町時代が起源のものが多くあります。足利義満が奨励したり保護したりすることによって、今につないでいるものなのかもしれません。そういう面では足利義満の文化的側面に対する貢献は大きいのかもしれません。それだけ足利義満の時代は平和だったとことが想像されます。足利義満は天皇になろうとしたぐらいですから、誰も逆らうことができないような治世だったのでしょう。それだけ安定しているといろいろな芸能事や文化的な技術が発達するんでしょうね。
 日野富子が悪女であったと言うのはよく言われていますけど、何が悪で何が善かというのは現代の倫理観では判断できないと思います。ただ最高権力者の地位の継承の場合に、いろいろな事件が起きたり、現在の倫理観では認められないようなことが起きるようです。
 話は変わって一向一揆のことで思ったことは、加賀の国を一向衆が収めることができていたということはやはり宗教的にな結束が武士の戦力と同等の力を持っていたんだなと思います。日本ではあまり宗教集団が武力を持って国を作る、または国を攻めるということはあまり行われていないように思っていましたが、そういう認識はこの時代にはあてはまらないようです。武蔵坊弁慶の話を日本人はみんな知っていますが、彼らはお坊さんで武人なわけではなく、お寺に雇用された傭兵みたいなもんだったようです。なんにしても信じる力が戦乱の世の中でも一つの国を作らせてしまうというのは凄いもんです。
 やっぱり何かを信じている人っていうのは怖いもんですね。

逆説の日本史8 中世混沌編: 室町文化と一揆の謎 単行本 – 2000/11/10

説明
シリーズ100万部を突破した歴史ノンフィクション第8弾。これまでの日本史の“常識”を覆す本シリーズは、「21世紀の歴史教科書」といっても過言ではないでしょう。 金閣寺と銀閣寺の“根本的な違い”とは? 日野富子が史上最大の“悪妻”といわれる真相は? “日本初の戦国大名”は誰か? 世阿弥の名前に“阿弥”がつく理由。「能面」に隠された怨霊鎮魂の仕掛けとは? 「モラルハザードというのは現代の話であると同時に歴史の話でもある」と語る井沢元彦氏が、既成の秩序やモラルが崩壊する一方で、宗教が隆盛を極めて新たな文化が誕生した室町時代の謎に迫る! 混沌の時代に直面する現代日本人の生き方の羅針盤!


井沢 元彦
昭和29年、名古屋市生まれ。早大法学部卒。TBS入社後、報道局放送記者時代『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞受賞。その後退社し執筆活動に専念。歴史推理・ノンフィクションに独自の世界を開拓



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